「ESを書き始めたいのに、何も書けない」
この悩みは、就活相談の場でとても多く聞きます。
ESを開いたまま、手が止まる。
何を書けばいいのか分からず、気づけば時間だけが過ぎている。
完璧に書こうとして、最初の一文が決まらない。
あるいは、どの企業にも同じエピソードを書き続けてしまう。
「ESはまだ早い」と思っているうちに、不安だけが膨らむ学生も少なくありません。
春にやるべきES準備は、完成させることではありません。
後から慌てないための、現実的な準備ラインをお伝えします。
ESが書けないのは「準備不足」ではない

「まだ自己分析が足りないから書けない」
そう思っている学生はとても多いです。
ですが、実際には少し違います。
多くの場合、ESの正体を誤解しているだけです。
ESという言葉から、多くの人は「作文」をイメージします。
- きれいにまとめる
- 分かりやすく書く
- 説得力のある文章にする
もちろん、それも大切です。
ですが、ESは作文ではありません。
企業ごとに、自分の経験を翻訳する作業です。
たとえば同じアルバイト経験でも、企業によって伝えるべきポイントが変わります。
- チームワークを重視する企業
- 個人の主体性を重視する企業
- 顧客視点を大切にする企業
自分の経験を、企業ごとに意味づけして伝える作業。
それがESです。
つまり、「書けない」のではなく、「どう翻訳すればいいか分からない」状態になっているのです。
この視点を持つだけでも、ESへの向き合い方は少し変わります。
同じエピソードを使ってもいい/ダメな境界線
「同じエピソードを書いていいですか?」
この質問もとても多いです。
答えはシンプルです。
書き方が違っていればOK、同じならNG。
企業がESで知りたいのは、単なる経験ではありません。
- その経験から何を学んだのか
- どんな価値観を持っているのか
- 自社でどのように活躍しそうか
このような内容です。
つまり、同じ経験でも切り取る視点が変われば、まったく別のアピールになります。
たとえば、同じサークル運営の経験について考えてみましょう。
- チームをまとめた経験として語る
- 課題を見つけ改善した経験として語る
- 周囲を巻き込んだ経験として語る
こういった形で、伝え方は変えられます。
エピソードの数を増やすことよりも、視点を変えて語れるかどうかの方が重要です。
ESでよくある設問は、実はそれほど多くない

ESを書こうとすると、「企業ごとに全く違う質問が来るのでは」と不安になる人もいます。
ですが、実際には多くの企業が聞いていることは、それほど変わりません。
表現は違っていても、見ているポイントは、ほぼ共通しています。
たとえば、次のような設問です。
- 学生時代に力を入れたことを教えてください
- これまでに直面した困難と、それをどう乗り越えたか教えてください
- チームで取り組んだ経験と、その中でのあなたの役割を教えてください
このように質問の形は違っていても、企業が知りたいことは共通しています。
ひとつの経験の中で、あなたが考え行動したことのプロセスです。
- どんな課題があったのか
- 自分はどう考えたのか
- どんな行動を取ったのか
- その結果何を学んだのか
この流れを言葉にできていれば、設問の表現が少し変わっても対応できるようになります。
ESは、毎回新しい話を書くものではありません。
同じ経験を、設問に合わせて語り直す作業です。
この前提で準備をしておくと、ES作成のハードルはぐっと下がります。
ESで評価されない人の共通点
評価されにくいESには、いくつか共通点があります。
- きれいにまとめすぎている
- 感情や迷いが消えている
- その人らしさが見えない
このような状態です。
一見すると、読みやすく整った文章。
ですが、面接官の立場から見ると、少し違う印象になります。
「誰が書いた文章なのか分からない」「AIにまかせたのが明白」
そんな感覚です。
ESで企業が見ているのは、上手な文章ではなく「人」「あなたらしさ」「オリジナリティ」です。
どんな状況で悩み、何を考えて行動したのか。
その過程に、その人らしさが現れます。
多少不器用でも構いません。
考えた跡が見える、リアルなESのほうが、面接官の記憶には残ります。
春のES準備は「完成」ではなく「型づくり」

春にやるべきES準備は、完成版ではありません。
- 使えるエピソードを整理する
- 企業ごとに視点を変える練習をする
- 自分の言葉で説明できる状態にする
ここまでできていれば、本選考が始まっても慌てずに対応できます。
- エピソードの流れ
- 課題
- 工夫した行動
- 学び
これらを整理するだけで、ES作成のスピードは大きく変わります。
ESは、完成度より「土台」が大切です。
春にやった準備は、必ずあとで自分を助けます。
何から手をつけるか迷ったら、今の状況を言葉にするところから始めてみてください。
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