コラム
2026.03.12
ES
就活

ES準備を始めたい人へ|書けない理由は、能力不足ではありません

「ESを書き始めたいのに、何も書けない」
この悩みは、就活相談の場でとても多く聞きます。

ESを開いたまま、手が止まる。
何を書けばいいのか分からず、気づけば時間だけが過ぎている。

完璧に書こうとして、最初の一文が決まらない。
あるいは、どの企業にも同じエピソードを書き続けてしまう。

「ESはまだ早い」と思っているうちに、不安だけが膨らむ学生も少なくありません。
春にやるべきES準備は、完成させることではありません。
後から慌てないための、現実的な準備ラインをお伝えします。

ESが書けないのは「準備不足」ではない

「まだ自己分析が足りないから書けない」

そう思っている学生はとても多いです。
ですが、実際には少し違います。

多くの場合、ESの正体を誤解しているだけです。

ESという言葉から、多くの人は「作文」をイメージします。

  • きれいにまとめる
  • 分かりやすく書く
  • 説得力のある文章にする

もちろん、それも大切です。
ですが、ESは作文ではありません。
企業ごとに、自分の経験を翻訳する作業です。

たとえば同じアルバイト経験でも、企業によって伝えるべきポイントが変わります。

  • チームワークを重視する企業
  • 個人の主体性を重視する企業
  • 顧客視点を大切にする企業

自分の経験を、企業ごとに意味づけして伝える作業。
それがESです。

つまり、「書けない」のではなく、「どう翻訳すればいいか分からない」状態になっているのです。

この視点を持つだけでも、ESへの向き合い方は少し変わります。

同じエピソードを使ってもいい/ダメな境界線

「同じエピソードを書いていいですか?」
この質問もとても多いです。

答えはシンプルです。

書き方が違っていればOK、同じならNG。

企業がESで知りたいのは、単なる経験ではありません。

  • その経験から何を学んだのか
  • どんな価値観を持っているのか
  • 自社でどのように活躍しそうか

このような内容です。

つまり、同じ経験でも切り取る視点が変われば、まったく別のアピールになります。

たとえば、同じサークル運営の経験について考えてみましょう。

  • チームをまとめた経験として語る
  • 課題を見つけ改善した経験として語る
  • 周囲を巻き込んだ経験として語る

こういった形で、伝え方は変えられます。

エピソードの数を増やすことよりも、視点を変えて語れるかどうかの方が重要です。

ESでよくある設問は、実はそれほど多くない

ESを書こうとすると、「企業ごとに全く違う質問が来るのでは」と不安になる人もいます。
ですが、実際には多くの企業が聞いていることは、それほど変わりません。

表現は違っていても、見ているポイントは、ほぼ共通しています。
たとえば、次のような設問です。

  • 学生時代に力を入れたことを教えてください
  • これまでに直面した困難と、それをどう乗り越えたか教えてください
  • チームで取り組んだ経験と、その中でのあなたの役割を教えてください

このように質問の形は違っていても、企業が知りたいことは共通しています。
ひとつの経験の中で、あなたが考え行動したことのプロセスです。

  • どんな課題があったのか
  • 自分はどう考えたのか
  • どんな行動を取ったのか
  • その結果何を学んだのか

この流れを言葉にできていれば、設問の表現が少し変わっても対応できるようになります。

ESは、毎回新しい話を書くものではありません。
同じ経験を、設問に合わせて語り直す作業です。

この前提で準備をしておくと、ES作成のハードルはぐっと下がります。

ESで評価されない人の共通点

評価されにくいESには、いくつか共通点があります。

  • きれいにまとめすぎている
  • 感情や迷いが消えている
  • その人らしさが見えない

このような状態です。

一見すると、読みやすく整った文章。
ですが、面接官の立場から見ると、少し違う印象になります。

「誰が書いた文章なのか分からない」「AIにまかせたのが明白」

そんな感覚です。

ESで企業が見ているのは、上手な文章ではなく「人」「あなたらしさ」「オリジナリティ」です。

どんな状況で悩み、何を考えて行動したのか。
その過程に、その人らしさが現れます。

多少不器用でも構いません。
考えた跡が見える、リアルなESのほうが、面接官の記憶には残ります。

春のES準備は「完成」ではなく「型づくり」

春にやるべきES準備は、完成版ではありません。

  • 使えるエピソードを整理する
  • 企業ごとに視点を変える練習をする
  • 自分の言葉で説明できる状態にする

ここまでできていれば、本選考が始まっても慌てずに対応できます。

  • エピソードの流れ
  • 課題
  • 工夫した行動
  • 学び

これらを整理するだけで、ES作成のスピードは大きく変わります。

ESは、完成度より「土台」が大切です。
春にやった準備は、必ずあとで自分を助けます。
何から手をつけるか迷ったら、今の状況を言葉にするところから始めてみてください。

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