こんにちは。就活コーチのかとうけいこです。
私は、面接官歴20年、5,000人の学生たちと面接を通して出会ってきました。 2011年の起業以来、学生と企業の採用支援に携わって、「就活コーチかとうけいこ」というTikitokを投稿して5年目になります。
自己分析も、業界研究も、ES対策も、全部ちゃんとやらなきゃ。
就活について調べるほど、「これも必要」「あれもやったほうがいい」という情報が増えて、何から手をつければいいのか分からなくなっていませんか。
周りがインターンに参加した、ESを書き始めたと聞けば、「自分も早くやらないと」と焦ることもあるでしょう。
でも、就活は、必要な準備を全部同時に進めるものではありません。
大切なのは、今の自分に必要なことを見極め、順番に取り組むことです。「今やらなくていいこと」を決めるのも、就活を前に進めるための準備の一つといえます。
これまで多くの学生を見てきましたが、就活準備が進まない人ほど、何もしていないわけではありません。むしろ、「全部やらなければ」と考えて、動けなくなっているケースがあります。
この記事では、就活準備で迷っている人に向けて、今やらなくていいことと、まず取り組みたいことを整理します。
この記事を読むと分かること
- 就活準備が進まない原因は、やることの多さより「優先順位が決まっていないこと」にある
- 就活は全部を同時に進めず、今の段階に必要な準備から取り組めばいい
- 最初は、自分の経験を振り返り「話せる材料」を作るところから始めればいい
「何から始めればいい?」と迷っている人は、一度やることを減らすところから考えてみましょう。
就活準備が進まないのは「やることが多すぎる」からではない

「就活はやることが多すぎる」と感じていませんか。
自己分析、業界研究、企業研究、インターン、ES、Webテスト、面接対策……。一つ調べると、さらに別の「やるべきこと」が出てきます。
SNSを開けば、「大学3年のうちにこれをやるべき」「まだ始めていないと遅い」といった情報も目に入るでしょう。
すると、本当はまだ必要のない準備まで、「自分もやらなければ」と感じてしまいます。
しかし、問題は単純にやることが多いことではありません。
「今の自分は、何からやればいいのか」が分からないことが、就活をしんどくさせています。
たとえば、自己分析をしている途中なのに、「ESを書かなきゃ」と焦る。業界も決まっていないのに、何十社もの企業研究を始める。
こうして複数の準備を行ったり来たりすると、時間を使っている割に「何も進んでいない」という感覚が残ります。
就活情報をたくさん集めることが、そのまま準備になるわけでもありません。
大切なのは、情報を増やすことではなく、今の自分に必要な情報を選ぶことです。
「全部必要そうだから全部やる」ではなく、「今はここまでやる」と決められるだけでも、就活の負担は変わります。
まずは、やることを増やす前に、就活準備の優先順位を整理してみましょう。
就活は「同時進行」ではなく「段階」で進めるもの

就活準備というと、自己分析、業界研究、ES対策、面接対策などを並行して進めるイメージがあるかもしれません。
しかし、最初からすべてを同時に進めようとすると、一つひとつが中途半端になり、「結局、何もできていない」と感じやすくなります。
就活には、その時期や自分の状況に応じて優先したい準備があります。
たとえば、まだ自分がどんな仕事に興味を持つのか分からない段階なら、いきなりESを完成させる必要はありません。
まずは自分の経験を振り返る。そこから興味のある業界や企業を調べてみる。選考が近づいてきたら、ESや面接で伝える内容を整えていく。
このように段階を踏んで進めれば、次に何をすればいいのかが見えやすくなります。
もちろん、実際の就活では複数の準備が重なる時期もあります。だからといって、すべてに同じ力をかける必要はありません。
大事なのは、「今、何を優先するか」を自分で決めることです。
周りが面接対策を始めていても、自分に必要なのが経験の振り返りなら、まずはそこに時間を使って構いません。
就活準備は、チェックリストを上からすべて埋める競争ではありません。
今の段階で必要なことを一つずつ進める。その積み重ねが、結果としてESや面接の準備にもつながっていきます。
では反対に、就活を始めたばかりの段階で、無理にやらなくてもいいことは何でしょうか。
今やらなくていいのに、多くの学生がやりすぎていること

就活準備を始めると、「やっておいたほうがいいこと」はいくらでも見つかります。
しかし、時間にも気力にも限りがあります。すべてを完璧にしようとするより、今はやらなくていいことを決めたほうが、動きやすくなります。
特に、あなたが就活を始めたばかりなら、次の3つはやりすぎなくて大丈夫です。
完璧な自己分析を作ろうとする
自己分析は、一度やれば完成するものではありません。
「自分の強みはこれ」「就活の軸はこれ」と最初からきれいな答えを出そうとすると、過去を振り返るだけで何時間もかかってしまいます。
さらに、「本当にこれが自分の強みなのか」と考え始めると、正解が分からなくなって手が止まることもあるでしょう。
就活を始める段階で、自分のことを100%説明できなくても問題ありません。
企業を知ったり、人に話したりするなかで、「自分はこういうことを大事にしていたんだ」と後から気づくこともあります。
自己分析は完成させてから次へ進むものではなく、就活を進めながら少しずつ深めていくものと考えてください。
業界研究を広げすぎる
「知らない業界があると選択肢を狭めてしまう」と考えて、できるだけ多くの業界を調べようとする人もいます。
視野を広げることは大切です。ただし、すべての業界を同じ深さまで調べる必要はありません。
興味があるか分からない段階から、業界の市場規模や将来性、企業ごとの違いまで細かく調べていると、それだけで疲れてしまいます。
業界研究は、知っている業界の数を増やすことが目的ではありません。
自分が興味を持てそうか、もう少し知りたいと思えるか。最初はその程度でも十分です。
詳しく調べるのは、興味を持った業界が出てきてからでも遅くありません。
ESを完璧にしようとする
まだ応募する企業が決まっていないのに、ガクチカや自己PRを完成形まで作ろうとしていませんか。
もちろん、早めに文章を書いてみること自体が悪いわけではありません。
ただ、就活の初期段階から「400字できれいにまとめなければ」と考えると、文章を整えることばかりに意識が向いてしまいます。
ESは、最初から完成品を作る必要はありません。
企業によって質問の内容や求められる文字数は変わりますし、就活を進めるなかで、自分が伝えたい内容も変わっていきます。
材料が十分に整理されていない段階で、文章だけを完成させようとしなくて大丈夫です。
今必要なのは、きれいな自己分析や完璧なESを作ることではありません。
では、就活準備を始めるなら、何を優先すればいいのでしょうか。
次は、「まずはこれだけやればいい」というところまで、具体的に絞っていきます。
今やるべきこと⇒ここから始めればいい

ここまで読んで、「では、何から始めればいいの?」と思った人もいるでしょう。
最初から自己分析を完成させたり、ESを書き上げたりする必要はありません。
就活準備を始める段階なら、まずは自分のなかにある「話せる材料」を出すことから始めてみてください。
目安は、次の4つです。
✔ 今やるべきことチェック
□ 経験を3つ書き出した
□ うまくいかなかった点を考えた
□ なぜ頑張れたか言葉にした
□ 誰かに一度話してみた
すべてを一日で終わらせなくても大丈夫です。一つできたら、次へ進むくらいの感覚で取り組んでみましょう。
自分の経験を3つ書き出す
まずは、大学生活のなかで印象に残っている経験を3つ書き出します。アルバイト、部活動、サークル、ゼミ、授業など、内容は何でも構いません。
ここで「ガクチカに使えそうな、すごい経験を探さなければ」と考えなくて大丈夫です。
たとえば、
- アルバイトで新人教育を任された
- ゼミの発表準備でメンバーと意見が合わなかった
- 苦手な授業でも単位を取るために勉強を続けた
といった、ごく身近な経験も材料になります。
大切なのは経験のすごさではなく、そのとき自分が何を考え、どう行動したかです。
この段階では、きれいな文章にする必要もありません。「そういえば、こんなことがあった」と思い出せる程度で十分です。
書くこと自体を目的にせず、まずは自分のなかにある材料を外に出してみましょう。
それぞれの「うまくいかなかった点」を考える
経験を書き出したら、次は成功した部分だけではなく、「うまくいかなかったこと」に目を向けます。
「最初は新人にうまく教えられなかった」
「メンバーの意見がまとまらなかった」
「勉強してもなかなか成績が上がらなかった」
こうしたつまずきがあったとき、何が原因だと考え、どう対応したでしょうか。
面接で知りたいのは、「成功しました」という結果だけではありません。
課題にぶつかったときに、何を考えてどう動いたのか。そこに、その人らしい考え方や行動が表れます。
そのため、「なぜうまくいかなかったのか」を自分なりに考えるだけでも、面接で話す内容は深くなります。
失敗を立派な成功談に変える必要はありません。うまくいかなかった場面を思い出し、自分がどう向き合ったのかを整理してみてください。
「なぜ頑張れたか」を一言でまとめる
次に考えてほしいのが、「なぜ、その経験を頑張れたのか」です。「楽しかったから」で終わらせず、もう一歩だけ掘り下げてみましょう。
たとえば、「アルバイトが楽しかった」という経験でも、
「後輩ができるようになるのを見るのがうれしかった」
「みんなで目標を達成することに面白さを感じた」
「自分なりに工夫して結果が変わることが楽しかった」
では、頑張れた理由がそれぞれ違います。
「なぜ続けられたのか」には、自分が仕事を選ぶうえで大切にしたい価値観のヒントがあります。
今の段階で、「これが私の就活の軸です」と言い切る必要はありません。
まずは一言で構わないので、自分が動けた理由を言葉にしてみてください。
一つでいいので、人に話してみる
最後に、書き出した経験のうち一つを誰かに話してみましょう。
友人や家族など、相手は誰でも構いません。
頭のなかでは整理できているつもりでも、実際に話すと「ここは説明しづらい」「なぜそうしたのか、自分でも分からない」と気づくことがあります。
反対に、相手から「それってどうやったの?」「なぜそこまで続けられたの?」と興味を持たれたテーマには、自分では気づいていない、その経験の面白さが隠れていることもあります。
特に、最初から何個ものエピソードを完璧に仕上げようとする必要はありません。
まずは一つ、自信を持って話せるエピソードを作ることに集中してください。
その際に意識したいのは、結果の大きさではなく、課題をどう捉え、どのような方法で、どれくらいの期間をかけて取り組んだのかという過程です。
さらに、周囲を巻き込んだ経験や、簡単に結果が出なくても続けた経験があれば、それも整理しておきましょう。
企業はエピソードを通して、課題を解決する力や周囲を巻き込む力、継続する力などを見ています。
うまく言葉にできない部分があっても、それは「話すのが苦手だから」とは限りません。まだ自分のなかで整理しきれていない部分が見つかったと考えればいいのです。
一度話して終わりではなく、質問されたところを考え直し、もう一度話してみる。この繰り返しによって、自分の経験は少しずつ伝わるエピソードになっていきます。
ガクチカの作り方や深掘りの方法を詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
ガクチカが書けない人へ―派手な経験がなくても、評価される人はここを語っている
就活は「やる量」ではなく「順番」で決まる

就活をしていると、どうしても「どれだけやったか」が気になります。
「もう30社も企業研究をした」
「毎日、自己分析をしている」
「ESを何社分も書いている」
周りのそんな話を聞けば、自分は準備不足なのではないかと焦ることもあるでしょう。
しかし、就活準備は、やった量が多ければうまくいくわけではありません。
たとえば、何十社も調べても、自分が何を基準に企業を見ているのか分からなければ、応募先を決めるたびに迷ってしまいます。
反対に、まだ調べた企業が少なくても、自分の経験を振り返り、「自分はこういうときに頑張れる」と分かっていれば、次に見るべき企業や考えるべきことが見えやすくなります。
少ない行動でも就活が進む人は、特別に要領がいいわけではありません。
「今の自分には何が必要か」を考え、やることに優先順位をつけています。
就活では、次々と新しい情報が入ってきます。そのたびにやることを増やしていたら、時間はいくらあっても足りません。
だからこそ、「これは今やる」「これは後でいい」と分けることが大切です。周りより準備が少ないように見えても、必要以上に焦らなくて大丈夫です。
就活は、誰かと同じ量をこなすことが目的ではありません。
自分に必要な準備を見極め、一つ終わったら次へ進む。
やることを増やすより、やる順番を決める。
その意識を持つだけでも、「何から手をつければいいか分からない」という状態から抜け出しやすくなります。
まとめ:全部やろうとしなくていい。まず一つでいい

就活準備について調べると、自己分析、業界研究、ES対策、面接対策など、やるべきことが次々と出てきます。
しかし、そのすべてを今すぐ完璧にする必要はありません。
大切なのは、「何をやるか」だけでなく、「今は何をやらないか」も決めることです。
何から始めればいいか分からないなら、まずは自分の経験を一つ思い出すところからでも構いません。書き出してみる、うまくいかなかったことを考える、誰かに話してみる。そこから次に必要な準備が見えてきます。
就活は、一度に完成させるものではありません。
周りの進み具合や情報の多さに焦って、やることを増やしすぎなくて大丈夫です。
全部やろうとせず、まず一つやってみる。
小さく始めて、一つずつ次へ進むことが、就活準備を続ける一番の近道です。
迷ったら、一人で抱え込まず、私たち就活コーチに相談してください。一緒に「今やるべきこと」から整理していきましょう。
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